- 2023.03.09
〜地震が発生した場合、現在の住まいでの対策について不安だと思っている方が7割近くに〜住まいでの地震対策に関する調査結果報告書
株式会社LIXIL住宅研究所では、全国(沖縄を除く)の既婚女性を対象に、住まいの地震対策に関する調査を実施しましたのでご報告します。なお、有効回答:555、調査時期:2023年2月28日から3月2日です。
■調査結果の総括
今年は、東日本大震災の発生から12年となります。今回の調査では、地域で大規模地震が発生した場合、現在の住まいでの対策について不安だと思っている方が7割近く(69.6%)に達しました。さらに、不安だと思っている方は、一戸建て(持ち家・借家)に住む方の方がマンション(持ち家)に住む方より、10.6ポイント高くなっています。
不安だと思っている方の理由としては、家(住まい)が壊れる可能性がある44.7%が最も高く、続いて、家の中の物が落下して怪我をする44.1%、窓ガラスなどが割れて怪我をする40.7%、倒れた家具(タンスなど)で怪我をする40.0%が4割以上となっています。
一方、現在実施している住まいの地震対策としては、寝室などの家具は倒れてもベッド(寝ている場所)に倒れない方向にしている27.6%、家具(タンスなど)が倒れないように転倒防止対策をしている24.0%などが上位となっていますが、2割台にとどまっており、住まいの地震対策の徹底がさらに必要なことが判明しました。特に、地震対策はそもそもやっていない方が24.9%と4人に1人が地震対策をやっていない状況となっています。また、住まいの地震対策を見直している方が45.3%、見直していない方が54.2%となっており、見直していない方が8.9ポイント高くなっています。
■調査結果の要約
● 地域で大地震が発生した場合、あなたの住まいは不安だと思う方が69.6%(事前調査から)
▶️ とても不安である(20.6%)、不安である(49.1%)を合算
● 地域で大地震が発生した場合、住まいに不安のある方は、マンション(持ち家)60.4%、一戸建て(持ち家・借家)71.0%となり、一戸建て(持ち家・借家)にお住まいの方のほうが、10.6ポイント高い(事前調査から)
● あなたの住まいが不安だと思う理由BEST4
家(住まい)が壊れる可能性があるから | 44.7% |
家の中の物が落下して怪我をする可能性があるから | 44.1% |
窓ガラスなどが割れて怪我をする可能性があるから | 40.7% |
倒れた家具(タンスなど)で怪我をする可能性がある | 40.0% |
● ご家庭で実施している住まい地震対策BEST5
寝室などの家具は倒れてもベッド(寝ている場所)に倒れない方向にしている | 27.6% |
家具(タンスなど)が倒れないように転倒防止対策をしている | 24.0% |
背の高い家具などを置かないようにしている | 22.0% |
地震で落下した際に怪我をしそうな物を高いところに置かないようにしている | 22.0% |
テレビやパソコン(モニター含む)などに転倒防止対策をしている | 20.9% |
● 地震対策はそもそもやっていない方が24.9%
● 住まいの地震対策を定期的に見直していますか?(地震対策はそもそもやっていない方、わからない方を除く)
定期的に見直している | 11.5% |
定期的ではないが見直している | 33.8% |
あまり見直したりしていない | 39.7% |
全く見直したりしていない | 14.5% |
■調査結果(詳細)
【事前調査結果】
Q1.地域で大地震が発生した場合、あなたの住まいは不安だと思いますか?
実数 | 比率 | |
とても不安である | 447 | 20.6% |
不安である | 1065 | 49.1% |
あまり不安ではない | 466 | 21.5% |
全く不安ではない | 64 | 2.9% |
わからない | 129 | 5.9% |
計 | 2,171 | 100.0% |
▶️ 不安な方=69.6%、不安でない方=24.4%
【住まいの形態別クロス集計】 かっこ内は実数
不安な方=とても不安である+不安である、不安でない方=あまり不安でない+全く不安でない
不安な方 | 不安でない方 | わからない | 計 | |
一戸建て(持ち家&借家) | 71.0%(859) | 24.2%(293) | 4.8%(58) | 100.0%(1,210) |
マンション(持ち家) | 60.4%(203) | 31.0%(104) | 8.6%(29) | 100.0%(336) |
マンション・アパート(賃貸) | 71.8%(441) | 21.3%(131) | 6.8%(42) | 100.0%(614) |
その他 | 81.8%(9) | 18.2%(2) | 0.0%(0) | 100.0%(11) |
全体 | 69.6%(1,512) | 24.4%(530) | 5.9%(129) | 100.0%(2,171) |
【調査結果】 Q1で、地域で大地震が発生した場合、あなたの住まいが不安な方に質問 (有効回答数:555サンプル)
Q2.あなたの住まいが不安だと思う理由をいくつでもお選びください(MA) N=555
実数 | 比率 | |
家(住まい)が壊れる可能性があるから | 248 | 44.7%(293) |
家の中の物が落下して怪我をする可能性があるから | 245 | 44.1% |
窓ガラスなどが割れて怪我をする可能性があるから | 226 | 40.7% |
倒れた家具(タンスなど)で怪我をする可能性がある | 222 | 40.0% |
火災などが発生する可能性があるから | 199 | 35.9% |
家の中に閉じこめられる可能性があるから | 178 | 32.1%(293) |
津波などがおしよせる可能性があるから | 93 | 16.8% |
具体的にはわからないが漠然と不安を感じている | 82 | 14.8% |
わからない | 29 | 5.2% |
その他 | 4 | 0.7% |
答えたくない | 4 | 0.7% |
Q3.ご家庭で実施している住まい地震対策いくつでもお選びください N=555
実数 | 比率 | |
寝室などの家具は倒れてもベッド(寝ている場所)に倒れない方向にしている | 153 | 27.6%(293) |
家具(タンスなど)が倒れないように転倒防止対策をしている | 133 | 24.0% |
背の高い家具などを置かないようにしている | 122 | 22.0% |
地震で落下した際に怪我をしそうな物を高いところに置かないようにしている | 122 | 22.0% |
テレビやパソコン(モニター含む)などに転倒防止対策をしている | 116 | 20.9% |
照明(ペンダントライト)は揺れにくいものにしている | 109 | 19.6%(293) |
ダイニングテーブルなどは頑丈なものにしている | 94 | 16.9% |
冷蔵庫などに転倒防止対策を実施している | 81 | 14.6% |
家具などの扉が地震で開かないような工夫をしている | 77 | 13.9% |
ガラスや鏡に飛散防止フィルムを貼っている | 46 | 8.3% |
その他 | 5 | 0.9% |
地震対策はそもそもやっていない | 138 | 24.9% |
わからない | 24 | 4.3% |
Q4.あなたのご家庭では住まいの地震対策を定期的に見直していますか? (SA)
▶️ Q3.で、地震対策はそもそもやっていない、わからないを除く393名に質問
実数 | 比率 | |
定期的に見直している | 45 | 11.5% |
定期的ではないが見直している | 133 | 33.8% |
あまり見直していない | 156 | 39.7% |
全く見直していない | 57 | 14.5% |
わからない | 2 | 0.5%(293) |
計 | 393 | 100.0% |
●調査概要
・有効回答:555サンプル
・調査対象:20歳以上の既婚女性
実数 | 比率 | |
20代 | 111 | 20.0% |
30代 | 111 | 20.0% |
40代 | 111 | 20.0% |
50代 | 111 | 20.0% |
60代以上 | 111 | 20.0% |
全体 | 555 | 100.0% |
・調査時期:2023年2月28日から3月2日
・調査地域:全国(沖縄を除く)
【地域】
北海道 | 東北地方 | 関東地方 | 中部地方 | 近畿地方 | 中国地方 | 四国地方 | 九州地方 | 全体 | |
実数 | 19 | 38 | 206 | 83 | 116 | 28 | 21 | 44 | 556 |
比率 | 3.4% | 6.8% | 37.1% | 15.0% | 20.9% | 5.0% | 3.8% | 7.9% | 100.0% |
・調査方法:WEB調査
・調査会社:ジャストシステム
・事前調査について
本調査を実施する前に、「地域で大地震が発生した場合、あなたの住まいが不安な方」を抽出するために事前調査を実施し、2,171名から有効回答を得ました。調査時期:2023年1月20日、調査方法、調査会社は本調査と同様です。