- 2023.02.15
〜今冬、節電を頑張って続けている家庭が66.2%〜
2023年家庭での節電状況に関する調査結果報告書
株式会社LIXIL住宅研究所では、全国(沖縄を除く)の既婚女性を対象に、今冬の家庭での節電状況に関する調査を実施しましたのでご報告します。なお、有効回答:556、調査時期:2023 年 1 月 27 日から 1 月 29 日です。
■調査結果の総括
今冬は、政府から家庭における節電の要請があったことから、事前調査の結果、6 割以上の方が「節電に取り組んでいる」ことが分かりました。事前調査で節電している方々に現在(23 年 1 月末時点)の節電の取り組み状況を確認したところ、今も頑張って節電していると回答した方が 66.2%になり、節電に対して若干トーンダウンしている傾向があることが判明しました。さらに、今冬の自宅での節電を若干トーンダウン、大幅にトーンダウン、節電しなくなった方々に、その理由を複数回答で質問したところ、「寒さを我慢できなかったから」が最も多く 59.2%、「思ったほど省エネに結びつかなかった」25.3%となっており、強い寒波の影響などからトーンダウンしてしまったものと推測できます。
さらに、節電の方法としては、最初はエアコンなどの熱源を使用せずに厚着で対応し、それでも厳しくなってきたらエアコンなどの熱源を工夫して使用、さらに寒い場合は、建物の断熱性能を高めて消費電力を減らす、という流れで節電に取り組んでいるものと思われます。またこの結果から、浴室などの服を脱ぐ場面やエアコンなどを使用していないトイレや廊下などでのヒートショックの発生が懸念されます。
当社では、住まいは人の幸せを育む場所であり、危険と隣りあわせではいけないと考えています。太陽光や太陽熱を利用するパッシブデザインや建物の高気密・高断熱は節電効果だけでなく、住む人の健康にも良い影響があることを訴求するとともに、これらの住まいのさらなる普及に努めていきます。
■調査結果の要約
● 今冬、自宅で節電に取り組んだ=66.6%、取り組まなかった=24.0% (事前調査から)
● 今冬、節電に取り組んだ方の節電の現状は?
節電に取り組み、今も頑張って節電している | 66.2% |
節電に取り組んでいたが、今は若干トーンダウンしている | 27.3% |
節電に取り組んでいたが、今は大きくトーンダウンしている | 2.9% |
節電に取り組んでいたが、途中から節電しなくなった | 1.1% |
● 節電を途中でトーンダウンしたり、節電しなくなった理由BEST5
節電生活していたが、やっぱり寒さを我慢できなかったから | 59.2% |
節電生活をしても思ったほど省エネに結びつかなかった | 25.3% |
家族全員で節電する必要があるのに協力が得られなかったから | 17.8% |
節電生活は思った以上に面倒だったから | 13.2% |
もらえる節電ポイントが少なかったから | 11.5% |
● 今冬、節電に取り組んだ方の節電対策BEST5
膝掛けや厚手のソックスなどを使用(=厚着をする) | 58.8% |
できるかぎり温熱効果の高い下着などを住まいでも着用 | 47.1% |
エアコンの設定温度を低めに | 45.5% |
家族が集うリビングなどを集中的に暖める | 41.9% |
部屋全体でなく、ピンポイントで暖める暖房機器(=こたつなど)を使用 | 26.6% |
■調査結果(詳細)
【事前調査】
Q1.今冬、自宅で節電に取り組みましたか?
実数 | 比率 | |
節電に取り組んだ | 1469 | 66.6% |
節電に取り組まなかった | 530 | 24.0% |
わからない | 207 | 9.4% |
計 | 2,206 | 100.0% |
【調査結果】 Q1で、今冬、自宅で節電に取り組んだ方に質問 (有効回答数:556 サンプル)
Q2.現在、ご自宅での節電への取り組み状況は?(SA)
実数 | 比率 | |
節電に取り組み、今も頑張って節電している | 368 | 66.2% |
節電に取り組んでいたが、今は若干トーンダウンしている | 152 | 27.3% |
節電に取り組んでいたが、今は大きくトーンダウンしている | 16 | 2.9% |
節電に取り組んでいたが、途中から節電しなくなった | 6 | 1.1% |
その他 | 2 | 0.4% |
わからない | 12 | 2.2% |
計 | 556 | 100.0% |
Q3.節電を途中でトーンダウンしたり、節電しなくなった理由は?(MA) n=174
Q2 で、節電に取り組んでいたが、今は若干トーンダウンしている、節電に取り組んでいたが、今は大きくトーンダウンしている、節電に取り組んでいたが、途中から節電しなくなったを選んだ方に質問
実数 | 比率 | |
節電生活していたが、やっぱり寒さを我慢できなかったから | 103 | 59.2% |
節電生活をしても思ったほど省エネに結びつかなかった | 44 | 25.3% |
家族全員で節電する必要があるのに協力が得られなかったから | 31 | 17.8% |
節電生活は思った以上に面倒だったから | 23 | 13.2% |
もらえる節電ポイントが少なかったから | 20 | 11.3% |
冬場の電力が逼迫していないようだったから | 19 | 2.9% |
政府からの節電要請がトーンダウンしたうように感じたから | 15 | 8.6% |
周りの家でも節電しなくなったから | 15 | 8.6% |
その他 | 8 | 4.6% |
わからない | 2 | 1.1% |
Q4.この冬の節電対策として取り組んだこと(取り組んでいること)をいくつでもお選びください(MA) n=55
実数 | 比率 | |
膝掛けや厚手のソックスなどを使用(=厚着をする) | 327 | 58.8% |
できるかぎり温熱効果の高い下着などを住まいで | 262 | 47.1% |
エアコンの設定温度を低めに | 253 | 45.5% |
家族が集うリビングなどを集中的に暖める | 233 | 41.9% |
部屋全体でなく、ピンポイントで暖める暖房機器(=こたつなど)を使用 | 148 | 26.6% |
使い捨てカイロなどを使用 | 135 | 24.3% |
暖房器具をできるかぎり省エネタイプのものに取り替えた | 84 | 15.1% |
サーキュレーターなどで空気を循環さ | 81 | 14.6% |
窓に断熱シートなどを貼り付ける | 78 | 14.0% |
家の隙間を隙間テープなどで埋さ | 76 | 13.7% |
窓のカーテンを厚手な物に取り替え | 72 | 12.9% |
リフォームなどで家全体の断熱性を高めた | 38 | 6.8% |
断然効果の高いサッシなどに取り替え | 37 | 6.7% |
その他 | 12 | 2.2% |
わからない | 12 | 2.2% |
●調査概要
・有効回答:556 サンプル
・調査対象:20 歳以上の既婚女性
実数 | 比率 | |
20代 | 112 | 20.1% |
30代 | 111 | 20.0% |
40代 | 111 | 20.0% |
50代 | 111 | 20.0% |
60代以上 | 111 | 20.0% |
全体 | 556 | 100.0% |
・調査時期:2023年 1 月 27 日から 1 月 29 日
・調査地域:全国(沖縄を除く)
【地域】
北海道 | 東北地方 | 関東地方 | 中部地方 | 近畿地方 | 中国地方 | 四国地方 | 九州地方 | 全体 | |
実数 | 20 | 26 | 234 | 77 | 110 | 35 | 18 | 36 | 556 |
比率 | 3.6% | 4.7% | 42.1% | 13.8% | 19.8% | 6.3% | 3.2% | 6.5% | 100.0% |
・調査方法:WEB調査
・調査会社:ジャストシステム
・事前調査:について
本調査を実施する前に「今冬、自宅で節電に取り組んだ人」を抽出するために事前調査を実施し、2,206 名から有効
回答を得ました。調査時期:2023 年 1 月 20 日、調査方法、調査会社は本調査と同様です。